NVIDIAとソフトバンク株式会社は、日本のソブリンAIイニシアチブを加速し、世界的なテクノロジリーダーシップをさらに強化することを目的に、一連の協業を発表した。
NVIDIAのCEOであるジェンスン フアン氏は、NVIDIA AI Summit Japanの基調講演で、ソフトバンクがNVIDIA Blackwellプラットフォームを使用して、AIスーパーコンピュータを構築しており、次のスーパーコンピュータに NVIDIA Grace Blackwellを導入することを計画していると発表した。
ソフトバンクは、Blackwellを搭載したDGX SuperPODを、自社の生成AI開発やAI関連事業のほか、日本全国の大学、研究機関、企業のAI開発向けにも提供していく予定だ。
なお、DGX SuperPODには、NVIDIA AI EnterpriseソフトウェアとNVIDIA Quantum-2 InfiniBandネットワーキングを搭載しており、大規模言語モデルの開発にも適しているとのことだ。
さらに、追加のNVIDIA アクセラレーテッド スーパーコンピュータを構築予定で、このスーパーコンピュータの初期の計画では、NVIDIA Grace Blackwellプラットフォームが基盤となる予定だ。
なお、NVIDIA Blackwell GPUとArmベースのNVIDIA Grace CPUを組み合わせたNVIDIA GB200 NVL72、マルチノード、液冷式、ラックスケール システムを搭載した設計が計画されている。
また、NVIDIAは、ソフトバンクが「NVIDIA AI Aerial」アクセラレーテッド コンピューティング プラットフォームを使用して、AIと5Gを組み合わせた通信ネットワークを構築し、試験運用に成功したことを明らかにした。
加えて、「NVIDIA AI Enterprise」ソフトウェアを使用したAIマーケットプレイスの構築をソフトバンクが目指していることを発表した。
ジェンスン フアン氏は、「ソフトバンクが NVIDIAのフルスタック AI、Omniverse、5G AI-RANプラットフォームに多大な投資を行うことで、日本はAI産業革命に向けて世界的なリーダーとなり、通信、輸送、ロボティクス、ヘルスケアの産業全体で新たな成長の時代を牽引し、AI時代における人類に大きな恩恵をもたらすだろう」とコメントしている。