マイクロソフトの悪い見通しが、生成AIの停滞を表していると言えるのか?

編集部

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マイクロソフトの悪い見通しが、生成AIの停滞を表していると言えるのか?

2024.10.31にMicrosoft<$MSFT>の決算発表が行われ、急落しています。

決して悪い決算ではなく、むしろ業績は良かったのですが、決算発表後のカンファレンスコールで、第二四半期となる10月-12月のAzureの増収率が、31-32%増と増収を見込んでいると発表。これに対して、これまでの増収率からは減っているということを嫌気して急落したということです。

Microsoftは、ChatGPTを運営しているOpenAIの大株主でもあり、「最先端の生成AIを使えるAzureを市場は以前ほど使いたいと思っていない。」こういう憶測を生み、翌日の株式市場では、マイクロソフトだけでなく、GoogleやMeta、NVIDIAなど生成AIをリードしている企業の株価も下げています。

Bloombergのインタビューによると、エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、

「AI分野推進で当てにしていた一部のデータセンター能力が実現しなかった。
これがアジュール事業の10-12月期売上高の伸びを抑える見通し。
われわれは供給不足にあり、よりバランスの取れた状態に持って行くことに引き続き注力している。」

といっているので、要はNVIDIAのチップの供給不足や、データセンター建設の遅れ原因かもしれません。

一方でクラウドベンダーという意味では、GoogleやAmazonも同じく高決算で、Google Cloudの売り上げが114億ドル(+35%)、AmazonはAWSの売り上げが270億ドル(+19%)とかなり好調でした。

こうなると、生成AIそのものは引き続き需要が高いが、チップやコンピュータ、周辺機器の供給やデータセンター不足、電力供給不足などが大きな問題となるのかもしれません。

これは、生成AIを使いたいと考える企業が加速度的に増えた場合、もっと深刻なデータセンター不足に陥り、そこがボトルネックになる可能性があるということでしょう。