SOMPOシステムズ株式会社は、日本アイ・ビー・エム株式会社が開発した「IT変革のためのAIソリューション」の「プロジェクト管理のためのAI」を使い、レポート自動生成機能の本番プロジェクトへの適用を、2024年10月より順次スタートしたと発表した。
SOMPOシステムズは、SOMPOグループのIT戦略会社として、各事業会社からITシステムの開発、保守・運用業務を受けている。
プロジェクト数の増加に伴い、プロジェクトの進捗状況の確認や報告作業において、現場から経営層といった各階層で課題があり、効率的なプロジェクト管理と客観的な指標に基づく評価の仕組みが求められていた。
そこで今回、SOMPOシステムズは、日本IBMが提供する「プロジェクト管理のためのAI」を導入し、各プロジェクトごとにインプットされた既存の進捗報告書や各種管理表の読み込み、データ集計、レポート作成を自動化する。
「プロジェクト管理のためのAI」は、注視すべき案件を識別する「レポート一覧」や、過去からの推移をグラフで確認できる「ダッシュボード」、KPI評価の根拠やチームごとの状況を確認する「サマリーレポート」などを提供するサービスだ。
これにより、各プロジェクトの状況が客観的に可視化されることで、複数のプロジェクトの進捗を俯瞰的に確認することや、注視すべき案件の識別や詳細要因の把握が可能になるなど、同じ情報をもとにしたリスク予兆の把握と適切な意思決定を支援する。
なお、SOMPOシステムズは、2024年1月からレポート自動生成の実証実験を開始し、さまざまな機能改善を経て、今回本番プロジェクトへの適用を順次開始する形だ。
今後は日本IBMと共に、レポート自動生成とプロジェクト評価情報提供によるPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)の作業効率化と品質確保を進める計画だ。
また、全てのプロジェクトに展開し、データを蓄積することで、新しいプロジェクトに取り組む際に過去のプロジェクトから学びを得てリスクを回避したり、過去のレビュー実績をもとに現行プロジェクトの品質を評価したりするなど、過去の実績データを基にしたプロジェクト品質評価と予測に取り組む予定だ。
さらに、将来的には、プロジェクト管理のためのAIのチャットボットによる質疑応答機能も活用し、プロジェクト・マネジメント作業の品質向上と効率化を進めるとしている。