医師や看護師などの医療従事者は、診療行為以外にも患者の記録や報告書の作成といった業務に時間を費やしており、特に入退院時の看護サマリーや診療情報提供書の作成が負担となっているという。
こうした中、株式会社オプティムは、医師・看護師の文章作成業務をAIが支援する、オンプレミス大規模言語モデル(以下、LLM)を搭載したサービス「OPTiM AI ホスピタル」の販売を、2025年1月より開始すると発表した。
「OPTiM AI ホスピタル」は、外部インターネットへの接続が不要なオンプレミス環境で高セキュリティを確保し、医療現場でも安全に生成AIを活用することができるサービスだ。
「OPTiM AI ホスピタル」は、まず株式会社シーエスアイの電子カルテシステム「MI・RA・Is(ミライズ)」シリーズとの連携に対応し、順次、他社電子カルテも対応を進めていく計画だ。
また、その他の院内システムとの接続も進めているほか、国際標準規格HL7 FHIRに対応し、厚生労働省が推進する電子カルテ情報共有サービスへの対応についても予定しているとのことだ。
提供機能の一つ目は、医師向けの診療情報提供書作成支援だ。電子カルテのデータを活用し、診療情報提供書(紹介状)の下書きを自動で生成する。
また、カルテの作成支援を2025年の春から夏にリリースする予定だ。これは、診療中の患者との会話データや電子カルテ情報を基に、カルテの下書き作成を自動化するものだ。
看護師向けには、入退院時看護サマリーの作成支援として、入退院時に必要な看護サマリーの下書きを自動で生成する機能を提供する。電子カルテの情報を基に、患者ごとの詳細なサマリーを作成することが可能だ。
なお、シーエスアイの電子カルテシステム「MI・RA・Is(ミライズ)」などと連携し、2024年4月から10月にかけて織田病院に「OPTiM AI ホスピタル」を導入した結果、退院時看護サマリー作成にかかる時間が54.2%削減され、業務効率化が実証されたとのことだ。